講師:高田知紀 先生(兵庫県立大学准教授)
2025年10月12日 今回は、地域の合意形成や防災教育に関する豊富な知見をお持ちの高田知紀先生(兵庫県立大学准教授)をお招きし、「防災訓練に参加してもらうためには」というテーマでご講義をいただきました。
講師紹介:高田 知紀(たかだ ともき)先生
所属:兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科・准教授
専門分野:合意形成学、地域マネジメント論、風土論
学位:博士(工学)/東京工業大学大学院 社会理工学研究科 博士課程修了
著書:『神と妖怪の防災学』『自然再生と社会的合意形成』
高田先生は、多様な人びとが話し合いながら地域をつくっていくための合意形成の理論と手法について、実践的な研究を重ねておられます。単なる環境整備ではなく、地域の風景や関係性そのものを豊かにする「まなざし」の創出を目指すアプローチが特徴です。
妖怪と防災?子どもも大人も引き込まれる仕掛けづくり
講義では、「妖怪を使ったフィールドワークショップ」や「防災キャンプ」、「手に取りたくなるハザードマップづくり」など、ユニークかつ実践的な事例をご紹介いただきました。
子どもたちの興味関心を引き出しながら、防災知識を自然に身につけてもらうための**“遊びと学びの融合”**は、参加者からも非常に高い評価を得ました。
また、ナッジ理論やストーリーテリングなど、行動心理に基づいた手法を取り入れることで、防災訓練に「参加したくなる仕掛け」が生まれるという示唆も得られました。
地域の防災を“自分ごと”に変えるヒントが満載
講義後の質疑応答やディスカッションでは、参加者から「すぐに地域で実践したい」「若者の参加につなげるアイデアが得られた」といった声が多数寄せられました。
形式的な訓練にとどまらず、防災を“共感”と“体験”で伝えることの重要性を改めて感じる機会となりました。
最後に
高田知紀先生、このたびは貴重なご講義を誠にありがとうございました。
兵庫県防災士会 北播エリアでは、今後も多様な視点から防災を学び、地域に根ざした活動を実践してまいります。

